「生き葬い」を入力した

「生き葬い」を入力した。題名からしておどろどろしいのだが、話の導入部の迫力と奇怪さもかなりのものである。これは、おそらく掲載誌が「宝石」昭和22年4月号であることに起因するものと筆者は考えている。戦前の「新青年」に代わって、戦後間もなくに創刊された「宝石」は推理小説の専門誌としてもっとも権威があった。ただ、探偵小説やミステリだけではなく、この昭和22年4月号は捕物特集号である。巻頭を飾ったのは、…

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「髷切り」「子守唄」を入力した

河出書房版全集の第9巻に入り、「髷切り」と「子守唄」を入力した。「髷切り」は日本堤の土手で武士の髷が切り取られるという怪事件を扱った作品。ちょん切られた髷は高札場に曝されるという話で、ユーモラスな面もあり、冒険活劇の面もある作品で、秀逸な出来栄えの傑作だと思う。一方、「子守唄」は東北文庫の昭和21年7月号に発表された作品であるが、題名の通り「子守唄」がテーマになっている。残念ながらこの作品はまだ…

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「若様の死」を入力した

「若様の死」の入力が終わり、これで銭形平次捕物全集第8巻の入力が終わった。また、これまでで合計200編の入力が終わったことになる。元旦から入力をはじめ、200編までたどり着いた。最初のころは、「果たしてやり遂げられるのだろうか?」と危惧もしていたのだが、残りは183編となり、まだ先は長いものの何とかやりとげられそうな感じはしてきた。

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「偽八五郎」「神隠し」を入力した

八五郎の偽者が現れるという「偽八五郎」、大身の旗本の若様が失踪する「神隠し」を入力した。河出書房版全集では誘拐事件をテーマとした作品が2作連続して掲載されているのだが、野村胡堂が立て続けに誘拐事件の作品を発表したわけではない。河出書房版は発表年月順に作品を収録という建前なのだが、「神隠し」はオール読物の掲載号を誤って編集したために、変なことになってしまった。「神隠し」が掲載されたのは昭和21年の…

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「櫛の文字」と「百足屋殺し」を入力した

「櫛の文字」と「百足屋殺し」を入力した。「櫛の文字」は暗号解読の一面を持つ作品。ただこれは暗号解読としてはかなり難解な換字式で、頭の中で考えているだけで解けるようなものか?という読後感を筆者は抱いた。一方、「百足屋殺し」は一見したときの題名が凄い。強烈なインパクトがある。胡堂はストーリーテラーであるが、それ以上に感じるのは、人目を引く題名のつけ方である。銭形平次の最初の作品の「金色の処女」もそう…

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「毒酒」「詭計の豆」を入力した

花見船上の毒殺事件を描く「毒酒」と、「詭計の豆」を入力した。共に推理小説色が濃い作品である。特に「詭計の豆」は銭形平次捕物控383作品の中でも特異な1編。ネタばれになるので詳しくは書かないが、平次の鮮やかな分析力が印象に残る作品で、一度読んだら忘れ難い1編である。

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「第二十七吉」、余話

今日、家族といっしょに久しぶりに浅草に行ってきた。そのついでに、浅草寺で「おみくじ」を引いてみた。銭形平次では浅草寺のおみくじに関する話題は何作かに登場するが、筆者自体は浅草寺でおみくじを引いたことは一回もなかったからである。浅草寺のおみくじは、セルフサービスにこそなっているが、おみくじの入った箱を自分で振って、中から出た棒の番号と同じ番号の抽斗を開けておみくじを取り出すという、古典的なスタイル…

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「桐の極印」「花見の果て」を入力した

贋金事件を描いた「桐の極印」と、「花見の果て」を入力した。どちらも無難にまとまった作品である。ところで、「桐の極印」はオール読物の昭和22年1月号、「花見の果て」は3月号に掲載されているが、2月号で休載になったのではなく、2月号自体が発行されていないからである。表紙には「三月特別号」と表記されているが奥付には「二三月合併号」と表記されているので、PDF版の初出には「二三月合併号」と書くことにした…

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楽天koboへの無償公開を始めた

60年間埋もれた状態になっている河出書房版の銭形平次捕物全集を、電子出版で現代によみがえらせようと言うのが、活動の趣旨である。銭形平次捕物控は初出時には漢字すべてにルビが振られているという本作りが基本であった頃なので、ともかく漢字が多い。このため河出書房万全集でも、ある程度かな書きに改められてはいるものの、ルビは依然として多数残っている。このルビの表記方法がなかなかの曲者で、特に野村胡堂は「感興…

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「幽霊の手紙」を入力した

「幽霊の手紙」の入力が終わった。この作品は西日本新聞社が発行していた「月刊西日本」昭和21年8月号に掲載されたものである。その後「月刊西日本」には池田大助の連載はあったが、銭形平次は本作だけであった。秋からはオール讀物が復刊してそれへの銭形平次の連載が復活したため。月刊西日本は1作のみで終わったのかもしれない。オール讀物に連載されていた銭形平次の短編よりはかなり長く、「月刊西日本」が分割せずに一…

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