「平次屠蘇機嫌」を入力した

今日は「平次屠蘇機嫌」を入力した。オール讀物の昭和13年の1月号に掲載された作品なので、正月をテーマにしたものとなっている。
嶋中文庫の銭形平次捕物控では第1巻の表題作となっており、傑作の部類に入るだろう。
ところで、銭形平次の短編は月刊誌に掲載されたものが多いので、この「平次屠蘇機嫌」のように掲載月の時候にあわせたものが多くなるのは当然だろう。真冬に発行された雑誌に真夏に起きた事件について書かれた作品が載ることは、決してありえないことでは無いだろうが、読者に違和感を抱かせることは間違いないからだ。また連載小説を書く立場になって見れば、掲載月にちなんだ作品のほうが構想を練りやすいことも確かだろう。
まだ、一連の作品について、作品の発表月とその作品の中で設定されている時期の相関を調べてはいないのだが、もしはっきりとした相関関係があるようであれば、初出不明の作品の発表時期を裏付ける一要素にはなるかもしれない。時間の余裕のあるときにでも調べてみようと思う。
ちなみに実際の初出は昭和24年の9月号ではないかと筆者が考えている「棟梁の娘」は「9月の十三夜」という設定でまさに該当するし、「風呂場の秘密」は8月16日が事件の発生日である。雑誌の9月号は8月中旬から下旬にかけて発行されるのが一般的なので、「風呂場の秘密」も決して変ではない。傍証にはなるのではないだろうか。

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