初出調べ 「小説の泉」編

銭形平次の初出誌調べの続き

河出書房の銭形平次捕物全集の26巻に掲載されている作品年表はあまり信憑性が無く、まだ文春文庫の銭形平次捕物控傑作選3に掲載されている情報の方が正しいのだが、それでも確認作業が必要な状態である。
で、今回は小説の泉の掲載作品を調べてみた。
河出書房万全集では「浮世絵の女」(昭和24年 小説の泉)、「飛ぶ女」(昭和25年 書き下ろし)、「鍵の穴」(昭和25年 掲載誌不明)となっているものが、文春文庫では「鍵の穴」が小説の泉の昭和23年5月号、「浮世絵の女」が23年9月号、「飛ぶ女」が24年7月号となっている。
このうち、「飛ぶ女」は国会図書館に掲載誌のマイクロフィルムが残っていて確認できた。小説の泉第7集、昭和24年7月8日発行である。この本はいわゆるカストリ雑誌の類で、不定期刊なので、文春文庫の「9月号」という表記法は必ずしも適切ではないが、24年7月自体は正しい。
ところが、昭和23年の分は国会図書館にも12月発行の第5集しかなく、それには銭形平次の掲載は無い。このため、残りの2編が確認できなかったのだが、今日、ネット上で古書を探していたところ、第4集を販売している古書店から質問に対する返信があり、「浮世絵の女」が掲載されていることが確認できたので、早速購入することにした。
その一方で第3集には銭形平次の掲載は無いことも分かったので、どうも小説の泉の第2集に「鍵の穴」が載っているのではないかと思われる。また、小説の泉を発行していた矢貴書店は、昭和25年には
野村胡堂捕物名作選集 (第1巻) 新作銭形平次捕物控 という本を出しており、それも古書店に出ていたので購入した。そこに鍵の穴が掲載されていれば、小説の泉が初出誌である可能性は高い。
今日は「濡れた千両箱」を入力した。

この記事へのコメント