嘆きの菩薩

今日は、嘆きの菩薩を入力した。イントロはなんとも風変わりで、最後はホロッとさせられる人情話に仕上がっている。野村胡堂ならではの秀逸な筋運びである。銭形平次の秀作の1編であろう。

22日に入力を完了した「八五郎女難」だが、少し補足をしておく。
野村胡堂は報知新聞に勤務しており、戦時中の新聞統合で報知新聞が読売新聞と合併した際に退社して、作家活動に専念したが、終戦後、昭和21年12月15日に、読売新聞から、旧報知系の人材が分離独立して「新報知」という名前で報知新聞を復刊した際に、その創刊から連載をしたのが「八五郎女難」なのである。
それまで、銭形平次は基本的に読み切りの短編であったが、新聞連載小説として、短編4、5回分の分量の銭形平次物では初の中編小説となった。野村胡堂が報知復刊を祝って取り組んだものと思うと、意義深いものを感じる。
報知新聞には八五郎女難、有徳人殺害、色若衆の3作が、昭和22年4月まで連載された。

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