「酒屋忠僕」を入力した

「酒屋忠僕」を入力した。プロットは面白いのだが、銭形平次を読みなれていると、途中でなんとなく筋の見当がついてしまうところが難点だろうか。でもオーソドックスな犯人探しであり良い出来だと思う。

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「二つの刺青」「恋に克つもの」を入力した

「二つの刺青」と長編の「恋に克つもの」の入力が終わった。「二つの刺青」は戦後復刊された「オール讀物」昭和21年10月号に銭形平次捕物控の連載が再開された第1作である。ただ、銭形平次の戦後第1作は新岩手社が発行していた東北文庫の昭和21年1月号に発表された「閉された庭」である。一方、「恋に克つもの」は「主婦と生活」昭和28年の1月号から12月号まで、1年間に渡って連載された長編である。6日に入力作…

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「八千両異変」付記

今日、国会図書館に行って、八千両異変が掲載された文藝讀物の最終号のマイクロフィルムを見た。国会図書館ではオール読物は戦前戦後すべての号がマイクロフィルムで閲覧できる。 「今般の出版企業整備に際して、『文藝讀物』は残存娯楽雑誌六誌の中の一つとして存続することに決定を見たのでありますが、日毎に苛烈深刻を加えつつある戦局に鑑み、より以上積極的に整備に協力すべく、四月号を最後として自発的に『文藝春秋』…

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「娘の役目」「お此お糸」の入力が終わった

「娘の役目」と「お此お糸」の2編の入力が終わった。2編とも初出が不明な作品なのだが、「お此お糸」については、戦時中に慰問雑誌に掲載されたことを示唆しているように思われる証拠は残っている。筆者の手許に、「銭形平次捕物控 外数篇」という表題の薄い本がある。昭和21年2月1日印刷、2月5日発行、発行所はアカツキ書店(東京都板橋区豊玉町)となっている。そもそも「外数篇」という表題からして奇妙な本なのだが…

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「仏像の膝」「八千両異変」の入力を終わった

「仏像の膝」と「八千両異変」の入力が終わった。「仏像の膝」は密室物で推理小説色の濃い作品。そのトリックはいかにも日本的である。「灸の匂いは違うのでは?」というツッコミはあるだろうが・・。「八千両異変」は「仏像の膝」の後日談で、いわば連作になっている。銭形平次には以前の作品の登場人物を再登場させた作品というのは他にもあるが、2作続いた連作というのは珍しい。ただ、誌面の制約からか、いかにも尻切れトン…

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「荒神箒」「凧の詭計」の入力が終わった

今日は「荒神箒」と「凧の詭計」の入力が終わった。どちらも「文藝讀物(オール読物の改題)」に連載されたもので、推理小説色が強い作品。筆者の好みなのかもしれないが、両方ともよくまとまってはいるのだが、あまり印象には残らないようで、以前青空文庫で読んだ筈なのが、ほとんど覚えていなかった。

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「棟梁の娘」の入力が終わった

「棟梁の娘」の入力が終わった。 河出書房版の全集は原則として作品の発表年代順に収録されている。このため第1巻の第1話は「金色の処女」である。中央公論社が出した「銭形平次捕物百話」に書き下ろされた9編を除けば、野村胡堂は銭形平次をオール讀物誌に書いていたので、第7巻の150話までの順序は正確であると思われるのだが、第8巻からはいささか怪しくなってくる。というのは、河出書房が銭形平次捕物全集を刊行…

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「お銀お玉」の入力が終わった

河出書房版全集の第8巻に入り、「お銀お玉」の入力が終わった。この作品は、新字新仮名で出版されたのは昭和31年の河出書房全集しかない。その後、断片的に銭形平次物を収録した作品集は何度もいろいろな出版社からでてはいるのだが、この「お銀お玉」は、そのいずれにも収録されてこなかったため、このファイルが公開されれば、実に30年ぶりの新規発行と言うことになる。30年間、陽の目を見なかった作品なので、駄作かと…

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「槍の折れ」の入力が終わった

「槍の折れ」の入力が終わった。犯行の手口の意外性など、推理小説としてのできばえが良い。丁寧に書かれている印象を受ける。野村胡堂は売れっ子の作家だったので、平次物以外にも池田大助など多くのシリーズを手掛けていた。売れっ子作家の多作の時期には、どうしても作品の錬度が落ちる傾向に陥りがちになることは、世間にはままあることである。野村胡堂がそうと言うわけではないのだが、戦争で出版界が窒息状態となる中で胡…

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「縞の財布」「遺言状」の入力が終わった。

「縞の財布」「遺言状」の入力が終わった。「縞の財布」はホロッとさせるところのある佳作。筆者の好きな話の一つ。筆者は神楽坂の近くで生まれ育ったので、飯田町は馴染みが深い。江戸時代には性悪な旗本、御家人の巣窟だった地域というのは面白かった。 「遺言状」は平次物では、宝探しの一面のある、ありがちなパターンであるが、話の運びが上手く読ませる。

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